HOME 旅行TOP GUAM PHUKET HAWAII

NORWAY・HURTIGRUTEN

日程 2016年3月4日〜3月13日(8泊10日・1機中泊)成田空港発・着
旅行者 パパ・ママ
ホテル コンフォートホテル(ベルゲン2泊・朝食付) フッティルーテン フィンマルケン号(6泊・全食事付)
旅行代金 渡航費 一人 約95,000円   フッティルーテン 一人約 200,000円  他エクスカーション費用等 一人約 100,000円
おすすめ フッティルーテン 犬ぞり体験   

出発まで

 結婚25周年というシルバーウェディングを迎え、記念に5年ぶりのクルーズを検討した。ヨーロッパのリバークルーズなどいろいろと検討した結果、オーロラが見える可能性があるノルウェー沿岸急行船・フッティルーテンを最終的に選んだ。時期は年始休みを当初想定したが、子どものセンター試験も控えていたため、年度末に休暇を取って行くことにした。
 まずフッティルーテンを5年前と同じクルーズネットワークを通して手配してもらった。当初、期間の短い南行きを手配してもらったが、送られてきたパンフレットを見ると北往きの方がエクスカーションが充実していることがわかりそちらに変更、水族館・バイキングの料理・犬ぞり体験・ノールカップ岬の4つのエクスカーションを事前予約した。航空券とホテルはエクスペディアやトリップスターといった代理店を通してネット予約した。

1日目 3月4日

 前日に和食の料理を楽しんだ後、東京で働く娘のマンションの隣のスーパーホテルで一泊。朝8時に出発し、約1時間半で成田空港へ。
 チェックインカウンターで問題発生。エクスペディアで予約した際、名前の入力ミスをしてしまったようで、パパの分だけ「KUWAYAMA」とすべきところが「KUAYAMA」となっていて、すぐには搭乗券が発券できないとのこと。本人確認をしていただいて航空券をなんとか発券してもらったが、「帰りの搭乗券の発券は保証できない。発券してもらえなかったら交渉してほしい。」ということであった。ちょっとした不注意で、大変なことになりそうだ。
 出発までは、空港ビル内の回転寿し屋で時を過ごした。
 飛行機は、全席テレビモニター付きで、日本語の映画も何本かあり自由に見ることができた。一ヶ月前に見たばかりの「スターウォーズ フォースの覚醒」も含まれていてまずはそれを復習することにした。その後も何本も映画を見ていると、長時間のフライトも気にならなかった。
 夕刻に、デンマーク・コペンハーゲン空港へ到着。ここで約5時間近くの待ち時間。ここが格安航空券のつらいところ。簡単な食事を取ったり、スマホでWiFiしたりして過ごした。そして、午後9時頃にベルゲンへ向けて出発。午後11時ごろ到着。
 飛行機を降りると、東洋人はもう我々しかいない。周りは、2m近い大男ばかりではないか。我々は巨人の国の中のドワーフになった気分になった。  
 ベルゲンのセントラル・魚市場行きのバスに乗った。一人115ノルウェークローネ。
 コペンハーゲン空港でネットで調べた地図を見ながらコンフォートホテルを探し当てた。チェックインは、ちょうど午前0時だった。

2日目 3月5日

 ホテルの朝食はレストランでのビュッフェであったが、宿泊費が安い割にはとてもおいしかった。そして徒歩で市内観光へ。まずは、朝8時からケーブルカーが運行しているフロイエン山へ。10分程度で山頂へ着くが、そこは市内にはない雪景色であった。山頂からは、ベルゲンの港の様子や、近郊市街地が一望できた。
 その後、有名なハンザ同盟ゆかりのブリッゲンの散策へ。ちょうど10時で店が開店を始めていた。そこで、ノルウェー特産のジャケットなどを購入した。
 まだ、時間にゆとりがあったので、「KODE(コーデ)」という美術館へ行くことにした。コーデは4つあり、コーデ1は改装のため休館しているようであった。そこで、コーデ2から見学することにした。ここでは、近代美術を展示しているようであったが、その内容は「バギナルーム」なる展示室があるなど日本ではありえないエロチックなものであった。北欧の性に対するおおらかな文化が伺えた。コーデ3は、一転して高尚な展示であった。中でも、ノルウェー出身のムンクの作品が多数展示されており、時代ごとの作品の変化が興味深かった。
 午後になったので、まずトランクをフッティルーテンのゲートに預けてからゆっくり昼食をとることにした。ホテルからフッティルーテンのゲートまでは距離は1kmほどと近いが、途中急坂があったりトランクが運びにくい石畳があったりして結構な重労働であった。
 トランクを預けた後、再びベルゲンのセントラルへ戻り、観光名所の一つ魚市場で、刺身などを食した。盛りつけ風は北欧風の独特のものであったが、刻んだ大葉が散りばめられているなど美味であった。
 そして、フッティルーテンに正式にチェックインして船内へ、一通り施設を見学した後、部屋に入れる午後4時までサロンのソファーで昼寝をして過ごした。部屋は客室としては最上階の7階であった。この階には8室しかないうちの一つ。最上階でしかもこの階にはサロンやジャグジー・プールまであって気分が良かった。部屋に入っても、しばらく昼寝。ここで大失敗、夕食は通常午後8時半からなのだが、この日は特別に全員午後6時から。事前に聞いてはいたが、忘れていて8時半からビュッフェの夕食を始めたら、すぐに料理が片付けられてしまった。


フロイエン山ケーブルカー駅

フロイエン山からのベルゲン港

ブリッゲン

ブリッゲン

コーデ3

魚市場の刺身

フィンマルケン号

船内図
私たちの部屋は、左船内図の、プールのある階(第7デッキ)の右サイドの最前列の部屋


3日目 3月6日

 朝食の後、午前中は洗濯をしたり、デッキから景色を眺めたりしてゆったり過ごした。
 昼食の後、オーレスンに寄港し、エクスカーション「アトランティック・シーパーク(水族館)とアスクラ山」へ。水族館の展示は、ノルウェー沿岸の魚たちが中心で、熱帯にすむ魚などの展示は一切なかった。それだけに特徴的で、近くの海の様子がよく分かった。
 アスクラ山は標高200mもないところであったが、そこからはオースレンの港や近郊の様子が一望できた。
 船に戻り、ジャグジーとプールへ。プールは11隻のフッティルーテンの船のうち唯一フィンマルケン号だけにあるもの。部屋には浴槽がないので、ジャグジーは天国気分が味わえた。
 昼寝をしてから8時半の夕飯へ。ビールパッケージとワインパッケージを事前に購入してあるので、二人で毎日ビール4杯とワイン1本が出される仕組みになっている。この日はロゼであった。
 8時半からの夕飯をレストランの前で待っていると、「ノーザンライト」の言葉が混じった船内放送があった。これは、オーロラが見えるという船内放送。あわてて外のデッキに出てみると、微かな光を放つオーロラを短時間見ることができた。
 夕飯の後、部屋と同じ7階のデッキで夜空を見上げていると、なんとオーロラが現れた。こんな南の方ではまだ見られないだろうと思っていたので意外だった。この日のオーロラは、短時間で姿をみるみる変えていき、とてもまばゆく輝いていた。およそ30分間。「すごい!すごい!」と連発しながら、頭上でうごめくオーロラを見入っていた。
 これから先、さらに美しいオーロラが見られるかもと期待したが、結局三日間みえたオーロラの中でこの日のオーロラが一番すごかった。


水族館
 
水族館の餌付けショー

アスクラ山からの眺め

ジャグジー

頭上のオーロラ
 
煙状のオーロラ

カーテン状のオーロラ

頭上のオーロラ


4日目 3月7日

 この日は朝にかつてのノルウェーの首都、フィヨルドの奥にあるトロンハイムに寄港。朝食を早めに済ませ、徒歩で市街見学に行くことにした。
 まずは、17世紀に建てられたというクリスチャンセン要塞へ。市街地の雪はたいしたことなかったが、標高が高くなるにつれ徐々に雪が深くなっていった。小高い丘の上に建つ要塞の近くは一部氷でツルツル状態に。普段靴で出てきてしまったので、足を取られた大変だった。
 要塞は、思ったよりも小さく日本の土蔵みたいなたたずまいであった。しかし、周囲には城壁が施され、大砲が至る所に配置されており、強固そうな一面もあった。
 続いて、丘を降りたところに建つニーダロス大聖堂へ。すばらしいステンドグラスが印象的であった。
 その後、近くの王宮後へ行ってみたが、残念ながら冬季は休館中であった。
 午後出航したが、この日の午後は特に予定もないため、昼食にビールを飲んで昼寝をして過ごすことにした。
 夜は夕食の前に、次の日の早朝に越える北緯66度33分の北極圏ラインの時刻予想に投票。二人とも誕生日にちなんで、7時14分10秒・7時4分11秒と予想した、


クリスチャンセン要塞

要塞の大砲

古い橋

橋の上からの眺め

ニーダロス大聖堂

休館中の王宮

5日目 3月8日

 フッティルーテンの船は、全日程の航行中34の港に寄港するというが、この日の早朝に寄港した港からは予定よりも30分ほど遅く出航した。これは北極圏ライン越え予想に大きく影響しそうだ。
 朝食をとっていると、私たちがいる船の後ろの方にカメラを持って駆け寄ってきた。何を撮っているのだろうかと思って、同じ方向にカメラのレンズを向けるとそこには代わり映えしない灯台があった。「こんなものに」と思って他を見回すと、小型の地球型のモニュメントが。これが北極圏ラインを示していたのか!しばらくすると、ラインを越えた時刻のアナウンスがあった。7時40分23秒。港を出るのが遅くならなければ、結構いい線いっていたはずなのに惜しかった。
 10時15分からは、北極圏に入ったセレモニーが催された。みんなで「キングネプチューン!」と叫ぶと、キングネプチューンが現れた。そして、3秒差の予想をした日本人が表彰された。セレモニーの最後は、希望する参加者の背中に氷水を入れるというもの。二人とも入れてもらったが、一瞬冷やっとするが思ったよりも耐えられるものであった。部屋に戻ると、北極圏に入った証明書が届けられていた。
 午後はボードーへ寄港。ハイキングに出かけたが、地図にあった目的地の森はなんと造成工事中で、無くなってしまっていた。仕方がないので、帰り道の近くにあった公園へ、小高い丘を登っただけであったが、ハイキング気分は少し味わえた。
 この日からオーロラにあえるチャンスは膨らむはずだったが、この日は生憎の曇り空だった。


北極圏ラインを示すモニュメント

キングネプチューン

氷水入れ

公園から

バイキングの儀式

バイキングの装束

バイキングの料理

証明書


6日目 3月9日

 この日は、朝食前に寄港したハシュタの街へ散策に出かけることにした。ネットで調べると、時間的にもちょうどいい散策コースがあったが、途中で分からなくなり犬棒式に歩くことにした。丘をあがって行くと、幼稚園・教会などが集まった集落にたどり着いた。
 午後はまずジャグジーとプールで疲れをいやした後、寄港したトロムソでエクスカーション「犬ぞり」へ。
バスで約30分かかって犬ぞりのエリアにたどり着いた。約300頭の犬たちがけたたましい鳴き声で迎えてくれた。
400mくらいを一周するかと思っていたが、約20分間、距離にして5kmほどを10頭の犬たちがそりを引いてくれた。
とてもエキサイティングな一時であった。
この日の夜は、2回目のオーロラが見えたが、空全体に広がっていたものの、やや暗く動きもゆったりで、物足りなかった。
 


ハシュタのとある教会
見かけた鳥
ハシュタの市街地

島を結ぶ橋
 
プール

犬ぞりに乗って

犬たちと

そりを引く犬たち

そりを引く犬たち2
 おすすめ No.1


7日目 3月10日

 この日は朝早く寄港したハンメルフェストの散策へ。特に目的地があったわけではなかったが、教会や公園などへ行って楽しめた。
 7時からの朝食の後10時15分から昼食雅始まった。これは、この日11時15分からの「最北端岬ノールカップ」などのエクスカーションがあるためだ。
 バスでは、若い男性ガイドがジョークを交えて現地の風土や歴史などを解説してくれた。
 ここでは2時間近く自由時間が与えられたため、周辺を気の向くままに散策することができた。そこで、他の人が行かないモニュメントの北側まで行ってみた。
そこは、まだ柵も作成中で、断崖絶壁のすぐそばまで近づくことができた。しかし、風が強く、一歩間違えれば崖を転落というようなスリリングな感覚を味わった。
 かえってしばらく休んでからジャグジーとプールで疲れをいやした。途中オーバーハングした景勝地がありジャグジーから臨むことができた。
 この日の夕食は、ビュッフェ。タラバガニやズワイガニの仲間など普段出てこなかった料理が食べ放題であった。人気の料理はすぐに無くなってしまった。
 この日の夜、3回目のオーロラを見ることができた。アナウンスでは「パーフェクト」ということであったが規模は大きいものの前日同様写真に写るほどの明るさはなかった。


ハンメルフェストの教会


公園の東屋

ノールカップ岬を背景に
 

ノールカップ岬のモニュメント

ノールカップ岬のさらに北
 
景勝地の断崖

8日目3月11日

 船旅最終日のこの日は早朝キルケネスの前のヴァルドーに寄港、船の外を数分散歩した。朝食の後は8時間でしか部屋を使えないため、船を降りる9時までは8階の展望デッキで景色を眺めながら過ごした。
 船を降りて、バスでキルケネス空港へ。一人50ノルウェークローネ。
 オスロで乗り換えてベルゲンへ戻ったのは午後6時頃であった。それからベルゲンのセントラムでお土産を買おうと思ったが、ブリッゲンの閉店はどの店も午後5時。仕方なく買い物はあきらめて、ブリッゲンで郷土料理を営むレストランで夕食をとることにした。


ヴァルドーの漁船

 
郷土料理の店でのサーロインステーキ
 
特徴的な形のジャガイモ
 
360度の朝焼け東側
 
360度の朝焼け西側
9日目 3月12日

 入力ミスのため搭乗券が発券されるかどうか心配だったため、ベルゲン魚市場を8時に出るバスでベルゲン空港へ。なんと問題なく搭乗券を発券してもらえた。
 おみやげに欲しいと思っていたトナカイのビスケットは、空港内のコンビニで買うことができた。他にも、トナカイの毛皮・バイキングの人形などを購入した。
ベルゲンを12時頃出発。その後、オスロを経由してコペンハーゲンへ。コペンハーゲンからは午後4時頃の出発のはずだったが、トラブルで午後5時すぎの出発となってしまった。飛行機では行きと同様、映画を見て過ごした。時間が遅れたことへのお詫びか、夕食はビジネスクラスの料理が出された。着陸の1時間ほど前に、ヨーグルト・チーズなどの軽い食事が出された。

10日目 3月13日

 出発が遅れた影響で、成田空港への到着も1時間以上遅れて12時近い時刻となってしまった。本当だったら、娘と新宿でゆっくり寿司を食べて松本へ帰るはずだったが、予定がある娘へはお土産を手渡すだけで、30分ほどの間に寿司屋で生ビール3杯を飲んで帰りのバスに乗り込んだ。

旅行を終えて

◎ノルウェーは消費税25%ということもあり物価がとにかく高い。空港での生ビールは大ジョッキ日本円で1500円ほどにもなる。ノルウェー特産のジャケットを二着約4000クローネ(約6万円)で購入したが、ベルゲン空港で免税の申請をしたところ500クローネ以上戻ってきた。そのかわり、空港の電気は無料で至る所に無料のコンセントが設置されていた。
◎福祉の国であるはずなのに、ベルゲン市内には乞食の姿が其方此方に見られた。
◎ノルウェーは完全なカード社会であった。どんな田舎の小さな店でもカードで支払いができる。成田空港で少しノルウェークローネに替えて行ったが、チップの習慣もないため全く必要なかった。極端な話、カードさえあれば現金は1円もいや1クローネも持たずに行っても何とかなる国であった。
◎本当は、オーロラの条件が良い日の短い時期に行こうと思ったが、結果的に3月でも十分楽しめた。3月は、日本と同じくらいの昼夜の比になるので、極夜の時期よりも昼間の観光もより楽しめるため、よかった。
◎フッティルーテンの食事は、悪くはないが変化が乏しい。サーモンは必ず何らかの形で毎食出ていた。醤油は朝飯の時は(昼食の時も?)いつも用意されていた。白いご飯は、一度も出なかった。
◎洗濯機と乾燥機はランドリーに6台ずつ設置されてた。ガイドブックでは、洗剤とコインが必要なことが書かれていたが、フィンマルケン号では、オートマチックで洗剤は必要なく、洗濯は無料であった。我々は使わなかったが、アイロンも2台用意されていた。
◎この時期のレートはおよそ 1ノルウェークローネ=15、8円 1ユーロ=125円